2012/7/12
2012年度夏季研究集会のご案内
今年度の夏季研究集会は、欧州の財政・通貨危機を巡る状況を考えます。その趣旨は以下の通りです。
2008年末の金融危機以降、世界の経済は、まさに「薄氷を踏み」ながら一進一退を繰り返しています。2009年の世界同時不況、2010年の不況からの出口政策の模索そして昨年来の欧州の財政・通貨危機の再燃と、金融資本の横暴の前に不安定さを増しています。
と同時に、現代資本主義国家の対応も、当初の緊縮財政の追求から、金融資本の規制(中核的自己資本比率やマネーゲームの規制等)や財政規模の拡大へと大きくぶれながらも、新自由主義的な政策から決別する方向へと向かっていると考えられます。政治的には、フランス大統領選挙における社会党候補オランドの勝利が象徴的出来事でした。
もとより、資本主義の不安定さの増大の中で、政治的な混迷は収まる気配を見せてはいませんが、かつての1929年世界大恐慌に対して、古い資本主義の衣を脱ぎ捨て、ケインズ政策を軸にした戦後社会の再構築が図られたように、新しい社会の構想とその組織化という課題は、どのような政治勢力も避けて通ることのできない状況にあります。
2008年金融危機以降の世界は、歴史的分岐点にあると言えるかもしれない。その検証には現代資本主義の様々な側面を分析しなければなりません。まずは、昨年来の欧州における財政・通貨危機の実態と、それが社会や政治に与えている影響を知ることから始めたいと思います。
開催日時 2012年8月25日(土)午後1時00分〜5時00分
開催場所 立教大学 12号館地階会議室 *JR池袋駅より徒歩10分
報告 T 欧州の財政・通貨危機 北村巌氏
U フランス左翼の政権復帰とその意味(仮) 松村文人氏
参加費 1000円 *終了後懇親会(4000円程度)も予定しています。ご参加を。
現代社会問題研究会 佐賀大学経済学部 平地一郎研究室気付
0952−28−8459 E-mail: hirachi●cc.saga-u.ac.jp
*●を@にかえてください。