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現代社会問題研究会
 2013年度夏季研究集会のご案内
 

第二次安倍内閣が、昨年の12月の衆議院議員選挙で発足して7カ月、東京都議会選挙、そして今回の参議院選挙と、自民党は前評判通り圧勝した。

 その圧勝の要因の一つは、長引くデフレと円高に代表される低迷から、日本経済を再生して欲しいという国民の期待が大きかったことである。さらにもう一つは、2009年から3年間の民主党政治への国民の信頼が回復されず、「民主党政治はもうこりごりだ」という意識が働き、結果として有権者には自民党以外の選択肢は少なくなったことが指摘されよう。だからといって、自民党安倍政治の全てが国民から支持されたということではない。経済政策では、国民支持は69%を得たが、支持しない人も24%に達しており、憲法96条改正では48%の人が反対し、賛成の人は31%にとどまっている。原子力発電所の再稼働では自民党の積極的な姿勢に反対が56%に達している。だが、こうした民意が、国民の選挙行動では野党に正確に反映されずに、自民党が圧勝したのである。

 それにしても「アベノミクス」に示されている経済政策は、かつての小泉新自由主義的構造改革と同じように、サプライサイドを強化することで、国民生活にトリクルダウンをもたらすというもので、経済成長に向けてさらなる労働法制の規制緩和を推し進めることが、成長戦略の中心的柱になっている。安倍自民党政権には、「分配の公正」に立ち向かう姿勢は全く見られず、ただ、目先の経済で国民を引きつけて、参議院選挙を勝ち抜き、念願の憲法改正へと突き進もうとしている。

また、自民党は社会保障改革、消費増税導入判断時期が近づいても、具体策を示さず、全てを参議院選挙後に先送りする戦術をとった。参議院選挙後の政治情勢は、「右傾化安倍内閣」の本領を丸出しにした一気呵成な攻撃が予想される。この安倍自民党政治にいかに対抗していくか、とりわけ少数派となっている民主リベラル派の結集、めざすべき社会像と政策、その要としての社会民主党の果たす主体的役割はいかにあるべきか、その展望などについて、研究、交流を深めたい。

2013年7月22日

 

開催日時     2013831日(土)午後2時〜5

開催場所      全水道会館5階中会議室  *JR水道橋駅北口より徒歩2

講  演     「自民党政治に対抗する民主リベラル勢力の結集」

佐高 信 氏(経済評論家)

参加費      1000円    

 *終了後懇親会(4000円程度)も予定しています。ご参加を。

主  催       現代社会問題研究会

       佐賀大学経済学部 平地一郎研究室

        0952288459 E-mail: hirachi●cc.saga-u.ac.jp

                *●を@に換えてください