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現代社会問題研究会
 

2020年度夏季研究集会のご案内

 

 

日本の階級階層構造と雇用制度の特徴

 

【報告】

平地一郎

 

【コメント】

@(中村ひろ子:i女性会議)
A(亀崎安広:自治労・全国一般)

 

【質疑・議論】

 

日時:95日(土)1400〜16:00

場所:Z00M・ウエブ会議

 

 

今年に入って世界中を震撼させたコロナ・パンデミックは、一応落ち着き始めた国々にあっても、第2波・第3波が懸念されている。特効薬・ワクチンが開発され行きわたるまでは、決して予断を許さない状況は続き、社会と経済に対する影響は大きい。

 

 また、コロナ・パンデミックは人々の雇用・仕事・生活を危機に直面させたことから、従来の社会のあり方に対する反省とポスト・コロナ時代という今後の展望の議論も始まりつつある。危機的状況の中では、従来の経路依存から脱却しようとする発想は生まれてくる。様々な模索があるのは当然である。

 

 日本のコロナ禍は、社会保障の面では、医療崩壊の危機がたえず言われたように、医療・公衆衛生制度の脆弱性を顕在化させ、また労働の面では、そのしわ寄せが非正規雇用に集中したように、これまでの雇用制度の矛盾を誰の目にも明らかにしている。

 

そのうち雇用制度については、従来から、年功的雇用慣行には問題が多いとの指摘と批判はあった。そうした批判は、1990年代以降、非正規化が拡大するにつれ、ますます強まっていったにもかかわらず、「慣習の束」(経路依存)に阻まれてきたとみてよい。こうして労働者の連帯が深まらないこともあって、日本社会は、一方では賃金の抑制・労働分配率の低下・消費の減少、他方では企業利潤と内部留保の増大を見ながら、世界の中では経済が停滞するという、いわば悪循環に陥っているというのが実情である。

 

 ポスト・コロナ時代に向けた闘いは、そうした日本社会のあり方を根本的に転換する展望を持たなければならない。今年度夏季研究集会のテーマを、「日本の階級階層構造と雇用制度の特徴」とし、まずは、従来の構造と制度の特徴を批判的に分析したうえで、ポスト・コロナ時代の日本社会のあり方を広く議論したい。

 

現代社会問題研究会

   佐賀大学経済学部 平地一郎研究室気付

 (連絡先)電話0952(28)8459 メールアドレスhirachi●cc.saga-u.ac.jp
  *●を@に変えてください。


 

なお、今回は初のウエブ会議のため、現代社会問題研究会員およびその推薦者に限らせていただきます。